本当にいきいきとした「まち-商業地」をつくるためには、道路や建築物などの“都市の器”を整備することと併せて、そこでのふさわしい商いや活動が行える“環境(人づくり、商いなどの事業)”を整えることが必要です。しかし、現在の「まち-商業地」は、その活力を失い、何をどのようにてこ入れをし、活性化すべきかが見えにくくなっているといえます。
そこで、この現状を打破する方法として、「まち全体を一つのショッピングモール」と捉えて、「まち全体を総合的に経営するという考え方」いわゆるタウン・マネージメント手法によって「まち-商業地をよみがえらせる」ことが求められています。
タウン・マネージメントによって取り組む対象は、以下のようなものが考えられます。
これらの取り組みは、これまでも実践されてきましたが、それぞれが別々の組織や人々で個々に行われていることが多く、その効果がまち全体になかなか広がらないことがありました。そこで、今後はこれらの取組みを一体的かつ一元的に行うことが必要であり、そのためにはそれを実行する組織-タウン・マネージメント組織(TMO:Town Management Organization)が必要と言えます。TMOは、まちづくりに関わる人々、すなわち市、各種団体(商工会議所、商店街振興組合など)、商業者や市民のもとに、その間に立ち、率先してまちづくりを推進することのできる組織と考えます。